Mac&Winのパソコンレスキューでおなじみの、シトラス プレゼンツ・・・
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  シトラスメールマガジン
 
 「柑橘系林檎新報」423 2011.3/17
 
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  今週のシトラス
 
  毎日泣いています。
 孫を守る様にして、二人で亡くなっていたお爺さん。
 「早く避難して下さい。」と町内放送で最後まで
 叫び続けて、津波にのまれた女性職員の方。
 被災地の悲惨なエピソードに涙。
 
 一方本当に忍耐し、大きな混乱も無く協力する
 被災地や帰宅困難者の様子を、世界が驚きの目で
 賞賛する姿に胸を熱くし涙。
 
 最悪日本列島を放棄せざるを得ないかもしれない程の
 危機的な福島原発で、そのような未来を招かない為
 文字通り命がけで戦っている皆さんに涙。
 他の電力会社から、定年まで一年の原発業務従事の
 方が、未来を守るため、応援に向かった記事に
 (エアロスミスの曲をバックに宇宙に向かう
 ウィル・スミスを想像した)、大泣き。
 
 自宅が津波に完全にやられ、僅かに残った屋上から
 救出された直後の、チリ津波も経験したと言う
 お爺さんの、
 「また復興しましょう。」という言葉が、この国の
 絶対にへこたれない国民性を物語っています。
 
  私もへこたれてはおられません。
 生活は決して楽ではありませんが、募金等、なにか
 お役にたたなくては、と思います。とりあえず、
 根拠の無い衝動に動かされて、被災地への物資支援を
 妨げる買い貯めに走る事だけは、しまいと思います。
 
 日本は必ず復興します。
 
 
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  ヤドカリの貝殻  2011.3/17
 
  「心の糧」
 
  毎日の仕事は、嫌で嫌で仕方がない、と言う程の
 ものでは無いですが、仕事なので楽しい事ばかりでは
 ありません。
 今回の被災された方々を思えば、そんな事は言って
 居られないのですが(会社の東北支店などは本当に
 大変なようです)、先日とうとうへこたれ度が洒落に
 ならなくなったため、現実逃避のため久々に漫喫を
 訪れました。
 
  「別冊マーガレット」の発売日に、恒例の
 「君に届け」の連載を見るため、月一回は行っている
 のですが、いつもはこれだけ読んで店を出る。
 メルマガ会員の特典で100円引きし、180円で、
 フリードリンク飲んで出て来るので、いつもはまあ
 私の様な貧乏人でも許容出来る娯楽なのですが、
 この間は長居してしまいました。
 
  キミトド(ファンはこう言う)を読んだ後、ふと
 ネットで気になっていた漫画を検索(PC付き個室)
 してみました。
 「乙嫁語り」
 ネットのアニメ系サイトでバナー広告が出ていたので
 記憶があったのですが、その中央アジア的な女性が
 描かれた独特な画風の表紙絵は、なんだか強い印象を
 感じました。
 諸星大二郎※の絵を上手にしたような(ごめんなさい
 諸星先生の作品はその絵も含めて大好きです)、
 他の漫画家にはあまり見ないタッチの絵。
 そして聞き慣れない乙嫁という言葉。
 妙に心に残っていたのでした。
 
 ※1974年「生物都市」で第7回手塚賞入選。あまりの
  独創的なストーリー、画風に盗作ではないかと騒然
  となる。今までに類例がない作品に、どんな新人の
  作品にも、才能を認めると激しいライバル心を
  晩年まで燃やし続けたと言われる、手塚治虫も
  「諸星さんの絵だけは描けない。」と言ったという。
  「妖怪ハンター」「暗黒神話」「孔子暗黒伝」
  「西遊妖猿伝」「栞と紙魚子」などが代表作。
  影響を受けた作家も多く、手塚賞審査員であった
  筒井康隆はじめ、宮崎駿、庵野秀明、細野晴臣など
  諸星をリスペクトしている作家は多い。
  高橋留美子の「うる星やつら」の主人公諸星あたる
  の姓は諸星大二郎から来ている。
 
  現在2巻まで出ているこの作品は19世紀後半の
 中央アジアの街が舞台。定住化した一族の所に、
 まだ遊牧を続ける親類の娘が嫁に来る。しかも
 中学生位の少年の所に女子大生位の嫁が…。
 「乙嫁」とは、かわいいお嫁さん、という様な意味。
 との事ですが、贈り物をしたくて、馬に乗って弓で
 鹿や狐を狩って来る様なお嫁さんが、大家族の中で
 年下の夫との愛を育んで行く、と言う話です。
 
  独特な画風ですが、風景や建物などの描写は一流。
 お嫁さんも可愛くそして魅力的(色っぽい(汗))。
 でも爽やかな読後感の作品です。
 文化の違う所からお嫁に来て、巻き起こすエピソード
 という作品は多いですが、この作品のお嫁さんの実家
 の文化は、街の古老達の若い頃と同じ文化。つまり
 都会化した人びとが、自分たちの民族の根っこの部分
 を再確認する。というテーマなんですね。日本なら、
 「おせん」とかと同じかもしれません。
 
  さてこの2巻の素晴らしい出来にすっかり満足し、
 この作者の別の作品を知りたくなりました。
 森薫。この32歳の女性作家の代表作は、
 「エマ」
 1890年代のイギリスでメイドとして働くエマと、
 新興ブルジョアジーの青年との恋物語。
 貴族社会に食い込みたい父の思惑とは違い、素性も
 明らかでないメイドの少女に恋をする。その身分違い
 の二人の行く末は…。というストーリーです。
 作者はメイド好きと言う事で、今のメイドブームとは
 関係ないのに編集部では、
 「メイドの人」と呼ばれていたとか。
 
  これも通読してしまいました(笑)。
 おもしろい。時代背景が明白。少女漫画チックな展開
 にも関わらず、しっかりした歴史物語を読んでいる様な
 読後感でした。
 1936年に国王エドワード8世がアメリカ人女性との
 恋を貫くため退位したいわゆる、
 「世紀の恋」事件にはまだ時間があり、貴族や上流市民
 (ジェントルマン)と労働者階級との壁は絶対的なもので、
 「イギリスの中に二つの国がある。」と言われた時代に
 困難な恋を実らせる物語は、とても丁寧に描かれている
 と思います。
 
  この作品は画調が少し異なり、本人も認めている様に
 「坊ちゃんの時代(関川夏生・谷口ジロー)」の
 谷口ジローの画風に影響を受けている様です。とにかく
 大変画力のある作家だと思います。
 
  結局計10巻を読破し、散財してしまいましたが、
 心の糧として、良い時間を過ごせたと思います。
 「乙嫁語り」は、数少ない定期購買予定リストに
 入れようか検討中です。
 
 また今週もがんばろう。
 
 
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  シェフのオススメ
 
 「たまらん…」
 
  先週に引き続き、iPadのネタですが、この製品が
 iPhone並みのシェアで定着するには、やはり
 「これで読書する。」という側面が今のところ最も
 大事だと思います。
 アメリカでは、すでにiBooksストアによる電子書籍の
 販売が開始されており、本来の使い方が始まって
 おりますが、日本では出版社との交渉が始まっては
 おりますが、まだストア開店には至っておりません。
 
  これって…。前にもあったような…。
 そうです。iPod発売のころ、
 iTunes Music Storeが日本で開店されなかった時代に
 酷似しています。
 違いはあの頃は、手持ちのCDをiTunesでmp3に変換
 するだけで、iPodで聞く事ができた事です(途中で
 より音質のいいAACに代わりました)。
 手持ちの本をiBooks形式にするのは困難ですから、
 今回はストアが開かなければ、iPadを本でいっぱいに
 するには、先日私が購入した京極夏彦氏の著作等、
 別の形式のアプリを買うしかないという現実です。
 
  「青空文庫」は作家の死後著作権が切れた作品を
 有志の手で、テキスト化したサイトで、実に多くの
 日本の作家の作品が網羅されています。
 このサイトの作品は、MacやPCで読む以外に、
 iPhone、iPad用のアプリが揃っており、有料のもの
 無料のもの、それぞれの特色あるアプリを使い、
 作品をダウンロードして読む事が可能です。
 一方、青空文庫以外のソースをiPhone、iPadで
 読むのは中々面倒な手続きが必要でした。
 
  今回使ってみたソフトは、MacやPCで使える
 「calibre」というもので、これは色々な形式のソース
 を何種類かの携帯電子図書のフォーマットに変換して
 閲覧可能にするソフトで、フリーではありませんが、
 使えると認めたら、寄付(ドネーション)して欲しい
 というソフトウェアです。
 このソフトでiBooks用のフォーマットを吐き出す
 方法については、解説したサイトが少なく、結構
 苦労しましたが、なんとか使える様になりました。
 
  簡単に言うと、
 1.表紙絵を適当にjpegで作る(大きさは試行錯誤)。
 2.ネットのブログ等をダウンロードしたものや、
  自分でテキストから変換したhtmlファイルを用意。
 3.このソフトで両者を一つのiBooks用ファイルに変換。
 4.このソフトのリスト中に出来るファイル名を、itunes
  にそのままドラッグ(「ブック」の中にコピー)。
 5.iBooksアプリが入っているiPhone、iPod touch、
  iPadにiTunes内でドラッグ。
 これだけです。
 
  出来るファイルは横書きのみですが、ちゃんとiBooks
 の本棚に自分で作った表紙が表示されますし、ページを
 めくるアクションもちゃんと使えます。ただし起動すると
 一冊まるまる読み込んでから表示するので、結構時間が
 かかります。
 calibreは初期設定時にメニューの日本語表記も選択でき
 ますが、なぜかiBooksファイルが生成できません。
 英語表記で使ったらできました。
 textファイルも読み込み出来るはずなのですが、なぜか
 うまく行かないので、いったんワープロソフト等で、
 htmlファイルにする事が必要です。
 横書きしか出来ず、字詰めなども設定出来ませんが、
 何遍も読んでいるブログや、自分の文章が、iBooksで
 読めるのは新鮮です。
 
  実は私、小さいときから本を作る事が大好きで、
 広告の紙の裏に字や絵を描いて、ホチキスで綴じて
 豆本を作ったりしていました。将来は出来る事なら
 編集者になりたいなあと思っていたりもしました。
 結局適いませんでしたが、ホームページやブログを
 作ったりする事は今でも趣味の一つです。
 この電子書籍を作れるソフトは、ですから面白くて
 しょうがないのです。
 まだまだこのソフトのお約束が良く判っていませんが
 そろそろドネーションしてもいいかな?と思う程
 気に入ってしまいました。
 
  とりあえず、このメールマガジンのバックナンバーを
 電子書籍化しています。
 と言ってもだだっとテキストを流し込んだだけですが、
 時々眺めて、同じ話を何回も繰り返さない様(まあ
 爺なので、多少のくどさはお許し下さい(笑))、
 戒めとしたいと思います。
 表紙はフリーの画像を使って、テーブルクロスに、
 林檎と蜜柑がのっているイメージです。
 ああ、楽しいな(笑)。
 
 
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 多くのご要望にお応えしてWinでも「さすがシトラス」といわれる仕事をします!
 例えばディスクレスキューは¥15000から。詳しくはメールでお問い合わせ下さい。
 
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