Mac&Winのパソコンレスキューでおなじみの、シトラス プレゼンツ・・・
==============================
 
  シトラスメールマガジン
 
 「柑橘系林檎新報」504 2012.12/7
 
============================== 
 
  今週のシトラス
 
 これは名乗れんなあ…。
と思ったのが、松屋の
「とんてき定食」
とんてきと言えば、三重県四日市。名古屋の
大須にも本場物の出店が出来、知名度も高く
なって来ましたが、このB級グルメ、豚肉に
絡めるソースに秘密があります。
ウスターソースベースである事は間違いない
と思いますが、四日市では各店が工夫を
こらし、果物のすりおろしを加えたり、充分
に寝かせて熟成させたりしています。あと
醤油も大きな構成要素だと思います。
 
 四日市で食べ歩きをした訳ではないので
一概には語れませんが、私のイメージでは
付け合わせはキャベツ以外には、このソース
で炒めたスライスニンニクが出るという
感じです。
松屋のは、ソース自体の組み立ては同じなの
ですが、すりおろしニンニクがかなり重要な
役目をしています。後で人と会うのが、
どうよ?と言う位HOTに。
こういうソースもありなのかとは思いますが
これは四日市とんてきではなく、松屋の
とんてきだと思います。
まあそれでも構わないのですが、決定的な
不満を言えば、
「肉が少な~い!」
W定食と言うのが肉二枚らしいのですが、
私の様にご飯少なめにと指定しても、なんか
ご飯が余ります。松屋はみそ汁付くので、
なんとか凌げますが、これでご飯大盛り指定
とか、残念な事になりそう。
 
 四日市とんてきは、分厚いたっぷりの豚肉
を特徴的なソースで、焦がさずに焼き上げる
ところに魅力があります。松屋のなら、自宅
で作った方がよけしか(今週も登場(笑))
美味しくて満足出来ます。
うちのトンテキソースは、ウスターソースと
すき焼きのたれを等量。これだけ。
甘味と醤油フレーバーがいけます。
余り分厚い肉を焼き上げるテクがありません
ので、市販のテキ・カツ用の豚肉(ロース
でも肩ロースでもバラでも可。カナダ産等で
もOK)を1cm幅程度に切り軽く塩胡椒して
ちょっと炒めた後、ソースと等量の水で
煮込むだけ。お好みでちょと唐辛子系を。
水分が減ったら完成。特にニンニクスライス
は入れません。
 
 困った事にソースで煮込まれた脂身が旨い
ハイカロリー献立ですが、旨いものは余り
我慢しちゃ、ストレスが溜まって、お菓子
とかドカ食いするので、食べる時はがっつり
一人2枚見当は使いたいもの。
豚肉は旨い。ソースは旨い。甘い系の醤油は
旨いので、不味くなる道理はござんせん。
風邪予防(ビタミンなんとかが豊富(笑))
に、いかがでしょうか?
 
  ――――――――――――――――
 
  ヤドカリの貝殻  2012.12/7
 
「読書感想文」
 
 買わずに図書館で借りていたので、漸く
シリーズ読了となりました。
あしかけ5年でしょうか。
読書友達の同僚と
「”壬生義士伝”はいいっ!映画も良かった
けど、映画を見て原作見るのが筋だよね。
原作から見ると、ちょと映画にはがっかりな
ところがあるよね」なんて話をしておりまし
たら、
「そういえば、蒼穹の昴読んだ?」
「いやまだ。輪違屋糸里は読んだけど。
蒼穹の昴って、どんな話だっけ?」
「ああ…つまりね」
「ふむふむ」
「清代の…」
「ふむふむ」
「か、か」
「か?」
「宦官の話」
結構言い出し難かったようです。まあご存じ
無い方は辞書で調べてください。
高校の時、世界史の授業で習って(音楽で
"カストラート"と言うのも習ったなあ)余り
の猟奇な話で、蒼ざめた覚えがあります。
この手の話は女性より男性の方が、苦手なの
です。
 
 男っぽい話を書かせたら天下一品の、元
自衛官、浅田次郎が宦官の小説か…。
正直図書館で借りるのも勇気が要りました。
しかし読んでみると、これは近代中国史を
全く誰も描いていない視点で書いた傑作で
ある事がわかりました。
その後浅田次郎は、時代順に中国史を描いた
小説を発表します(読んだのは後追い)。
・蒼穹の昴(1996)
・珍妃の井戸(1997)…義和団事件の最中、
 井戸に投げ込まれて殺された光緒帝の妃
 珍妃の死の原因を探る外国人達。”薮の中”
 の様な噛み合わない供述から真理を探る。
・中原の虹(2006-7)…近代中国の英雄、
 馬賊の頭から東北の王となり、更に中国
 統一を目指す張作霖を巡る物語。
と来て、今回読んだ、
・マンチュリアン・リポート(2010)で
 このシリーズはひとまず完結します。
 
 清代は日本の江戸時代から明治大正時代と
ほぼ重なっていますが、特にその末期に注目
した作品は日本では大変少ないのです。
 どなたでも経験があると思いますが、中学
高校の歴史授業は、古代から丁寧に教え、
現代史になると、受験の近い3学期のため、
「読んどけ」で終わる傾向がありました。
入学試験も2学期までの範囲で問題を作る
暗黙の了解があったと思います。
特に世界史となると、本当に知識が薄く、
精々第一次世界大戦まで。サラエボ事件とか
をさらっと覚えた程度。中国史だとこの
義和団事件か辛亥革命位まででしょうか?
 
 「西太后っておっかないお婆さんが中国の
近代化を遅らせたんだよね。」位の印象しか
ないのです。
今回このシリーズを通して読んで、固い歴史
なのに飽きさせない浅田次郎の筆力の凄さを
痛感したのと同時に、歴史認識というものを
改めて考えさせられました。
歴史には客観と言うものがありません。
戦後日本の歴史教育を
「自虐史観」と批判し、真の歴史を。と言う
声がありますが、結局その反動も日本を賛美
するだけの史観になる傾向があります。
所詮歴史書とは、その時代の為政者に都合が
いい内容に書かれるもの。つまり一つ前の
倒された政権を悪役にする事により、現状を
肯定する内容になる訳です。
 
 日本の様に、比較的平和的政権交代が多い
歴史でも、明治時代には江戸幕府、文化は
「旧弊」の一言で片付けられていました。
天皇制を国家の基盤に置く為に、後醍醐天皇
を助けた楠木正成は正義、。クーデターを
起こした足利尊氏は極悪人。と言う人物評価
が戦前までは常識でした。
 
 近代中国史でも、
「清王朝を守ろうとした西太后は愚かな旧弊
の人。孫文は英雄。孫文から実権を奪った
袁世凱は悪人」という評価が固定しています
が、浅田中国史では
「西太后は中国(決して清ではない)を
植民地化から守ろうと生涯を捧げた女性。
孫文達の理想は中国人民を目覚めさせたが、
やはり実力不足で、現実に対応出来なかった
袁世凱は愚かだが、清代を終わらせる意味で
歴史に必要であった」という認識です。
 
 このシリーズでは中国大陸での日本の行動
についても、避けて通ってはいません。日本
は当時列強の一つであった事は、言うまでも
ありませんし、アジアの中で奇跡的に植民地
化を免れた※日本が、中国の植民地化に最も
熱心だった事は、間違いない事実だからです
特に後半の中原の虹辺りから、日本政府、
日本軍も決して一枚岩ではない事が徐々に
明らかとなり、関東軍による暴走が始って
行く訳ですが、その事を詳細に記したのが、
最後に発表されたマンチュリアン・リポート
なわけです。
 
※欧米列強の植民地化政策のなかで、植民地
 にならなかったアジアの国は日本とタイ
 だけである。タイは巧妙な政治手腕と、
 英仏蘭の侵略緩衝地帯として、辛うじて
 王権を維持し、日本は明治維新が最小限の
 時間で完了出来たため列強の魔手を逃れた
 しかし、日本の植民地化の危険は終了した
 訳ではなく、日本は近隣諸国を侵略して
 列強の仲間入りする事で、欧米(特に
 ロシア→ソ連)の植民地化を阻止する道を
 とった。仕方がなかったと言っては、
 近隣諸国に申し訳ないが。
 
 この完結作では、満州の王者で北京に軍を
進めた張作霖だが、結局中国統一は叶わず、
一旦奉天に戻る列車が爆破され殺害された
事件に関し、昭和天皇が激怒して田中内閣が
倒れたという史実に基づき、天皇の密偵が
直接満州に赴き、調査報告書を送る。という
内容になっています。
この事件は当時日本国内では、張作霖に敵対
する中国国内の勢力の仕業という発表がされ
ましたが、これが関東軍の仕業という事は、
どんな史観であっても明らかだと思われます
(散々張作霖を利用して来た日本軍は次第に
以降独自の満州経営を目指し、張作霖は不要
になっていた)。
 
 教科書では1行で書かれていたこの事件が
かなり偶発的な要素(立体交差している満鉄
の陸橋を爆破し、正確に張作霖の乗る客車に
落とす)のある作戦であった事が判りました
(浅田氏は、こういう作戦を立てること自体
理系超エリート集団である日本陸軍工作隊の
関与を裏付けているとする)。
サラエボ事件(拳銃を一度も射った事が無い
セルビア人青年が、大声で叫びながらSPを
振りきって、馬車に乗ったオーストリアの
皇太子夫妻に、遠距離から拳銃を2発発射。
皇太子と妃に命中し2人とも即死)と並ぶ
歴史のミステリーだと思います。
 
 しかし、この作品は謎解き小説ではなく、
主人公がいかに謎に迫って行くかを書いた
小説ですが、登場人物も多岐に渉り、今まで
のシリーズ中の登場人物のその後も判り、
非常に読み応えのある完結編でした。
そしてこの書自体の完結も見事というしか
ありません。
 
 歴史と言う、どのような解釈も可能な、
極めて主観的な学問にとって、比較的近い
過去の歴史を、どれだけ多様に記しておく
かは、とても大切な事だと思います。
このシリーズの様に魅力的な、通説と異なる
「ある視点」で語られた歴史小説は、ブーム
に流されて一斉に一方向に向かうという、
この国の傾向を考えると、リアルに体験して
いる人が亡くなっていく現在、とても重要な
事だと思います。
浅田先生には今後も、歴史の中を生きた人々
を魅力的に書き続けて頂きたいと思います。
 
 
 ――――――――――――――――
 
  シェフのオススメ
 
「ボーズが上手に」
 
 現在コンピュータやインターネットに
詳しいオタクの皆さんは、我々の時代に
生まれていたら、おそらく
「オーディオマニア」と呼ばれていたで
しょう。いつの時代にも、工業製品やその
技術の革新的な部分に憧れる若者たちは存在
します。おそらく古代においては、弓や剣と
いった武器の優れたものを追求する、
「武器オタク」が主流だったと思われます。
「なんかさー、ヒッタイト達の剣って、俺等
の青銅の剣なんかぽっきり折っちゃうらしい
凄ぇよな。鉄とかいう金属らしくて。」とか
 
 35mm映画フィルムを使った、画期的な
超小型カメラ(三脚を前提としない初めての
カメラ)の噂を聞き、
「ライカ一台、家一軒」と言われたこの高価
な輸入品を買い求め、さらに何とか国産化が
出来ないか、研究を続けた戦前、戦後の日本
のカメラマニア→黎明期のメーカー達。
高いアンテナを立てて、世界との交信を夢
見たハム(アマチュア無線家)達。
 
 1960年代以降、若者達を熱くさせたのは
車とオーディオでした。
真空管からトランジスタへ変化しても、この
趣味は多くの支持を得ていました。そして
1968年。ピュアオーディオの世界に、
正に革命と言える製品が登場しました。
「BOSE 901」
9個の11.5mmフルレンジユニットを持ち、
そのうち何と8個が背面に、一個のみが正面
を向いています。
コンサートホールで人間が聞く音の80%以上
は間接音であるという事実から、このような
画期的な音響理論を持つスピーカーが登場
したのです。
 
 BOSE社の創立者である、
アマー・G・ボーズ教授は、インド系移民の
比較的裕福でない家に生まれましたが、高校
時代に設立したラジオ修理会社の利益で、
MIT(マサチューセッツ工科大学)に進むと
いう、経営と学問の天才でした。
卒論論文の執筆中、息抜きのためちょっと
高級なオーディオセットを購入したのですが
余りに実際の音と違うのにがっかりし、本来
の研究の合間に、音響工学の研究を始めます
やがてこの研究はMITに認められ、学究で
あると同時に企業を立ち上げると言う、いか
にもアメリカらしいスタイルで、オーディオ
の世界に新風を巻き起こします。
 
 BOSE製品のめざすものは、
「パーツそれぞれの性能が高いのは望ましい
が、それよりも重要なのは、いかに本当の
音を再現するか?」だと私は思います。
それまでのピュアオーディオの世界では、
「選び抜いたコンポーネントを組み合わせ、
2台のスピーカーを2点とした正三角形の
頂点で聞くのが最も良い音」であったわけ
ですが、BOSE901は、ごく普通の小口径
フルレンジスピーカーを組み合わせて、広い
居住空間での音場再生に重点をおいています
この流れが、後に5+1などのサラウンド音場
システムにも繋がって行く訳です。
 
 BOSEの次の大きな功績は、
「メインスピーカーとサブウーファを切り
離す」2+1スピーカーシステムを提唱した
事でしょう。これは
「低域部分さえ豊かに再現出来れば、後の
中広域はあまり大きなスピーカーボックスは
必要ない。低域は指向性がないので中央に
サブウーファを一つおけばいい」というもの
今は当たり前のこのシステムはBOSEから
始ります。
 
 プロジェクターによるホームシアターが
普及してくると、音場再生の本家である
BOSEは、再生の要として、
「CANNON」を登場させて来ます。この
文字通りの大砲は、現実の世界を超越した
迫力の重低音を発生し、アクション映画等
には圧倒的な音場を構成します。
これは余りにも大掛かりなので、大型TVで
再生する一般マニアは、半分の長さの
ハーフサイズキャノンや、ABCと言われる
特殊なホーン構造を持つアンプ内蔵のサブ
ウーファを使いました。私もABCはバブルな
時代に一台買っていますので、久しぶりに
MacのUSBオーディオシステムに繋いで
みました。
 
 でたらめです(笑)。クラシックのフル
オーケストラで、
「お前、どこで聞いてるんだよ」といいたく
なるコントラバス。バスドラなんかズンズン
来ます。まさに
「ズンドコズンドコズンドコズンドコ※」
の世界です。
アニメなんかも楽しいですが、やっぱり
「この重低音はないわ」と思わせるソースも
あります。
これはもう、ジムニーやパジェロミニを
嵩上げして、ばかでかいタイヤを穿かせる
「リアルチョロQ」の世界ですね。
ABCにはボリュームツマミがありますので
絞ればいいのですが、仕事で帰ってきて
疲れた夜等、
「もうどうにでもして…」という気持ちで
アクション系のアニメとかをボリュームを
上げてみるとストレス解消にはなります。
中高音はそれほど上げませんので、ご近所
迷惑ではないと思っていますが、低域は下へ
抜けますので、集合住宅の二階以上の方には
おすすめしません。
 
※アメリカ流ミニバン(1.5BOX)に超低域
 再現型カーオーディオを仕込み、トランス
 系音楽を大音量で流しながら通り過ぎる
 迷惑なカーオーディオマニア。そういえば
 BOSEはカーオーディオでも有名。法事に
 向かう若い住職のBMWの後部に"BOSE”
 のステッカーはかっこいい(笑)。
 亜流に大型ラジカセを搭載したビクスク。
 ちなみに、マフラーを改造して爆音を
 ふりまく大型アメリカンバイクの事は
 「ぶりぶり左衛門」と呼んでいる。
 
 実はこのABC、もう生産終了していますが
中古価格が意外に低くて驚きました。
中古オーディオの世界はピュアオーディオ
中心ですから、BOSEの評価は高くはあり
ません。年式も古いので1万円以内で買えて
しまったりします(当時は7万位した)。
20畳程度のホームシアター用のサブウーファ
をプライベートルームに持ち込むのは如何な
ものか?大人気ないとも思いますが、
「過ぎたるは及びまくっちゃう」の精神で
しばらく使ってみようかと思っています。
 
 
 ――――――――――――――――
 
 お願い
 
 メールの転送を指定している購読者さまへお願いです。
 転送先が無くなったり、未読がたまってあふれてたりしてませんか?
 メルマガを発行すると多くの転送エラーメールが弊社に届きます。
お手数ですが一度見直しをお願いいたします。
 
 ――――――――――――――――
 
  パソコンレスキューはじめました
 
  Mac&Winのノートでハードディスクの容量が足らない!
 ノートパソコンのデータが読めなくなった!
 ウィルスにやられた!など、MacもWindowsもシトラスがなおします!
 多くのご要望にお応えしてWinでも「さすがシトラス」といわれる仕事をします!
 例えばディスクレスキューは\15000から。詳しくはメールでお問い合わせ下さい。
 
 ――――――――――――――――
 
 シトラス「柑橘系林檎新報」は週1回を目標にお送りしています。
 バックナンバーをシトラスHPに掲載しました。また、お友達で配送御希望の方が
 いらっしゃいましたら、下記URLから登録が可能ですので、是非、教えてあげて
 ください!
 (メールマガジンの配布中止をご希望の方も、お手数ですが同じURLから
  お手続き願います。)
 
 
 株式会社やまきつ
      テクノポートシトラス
 TEL 052-979-6610  FAX 052-979-6615